猫の小腸内異物

症例報告(高橋雅弘)

高橋ペットクリニック 外科ケースより

5ヵ月齢 猫 5.5kg

昨日から嘔吐しているとのことで来院。

腹部エコー検査所見


小腸の一部は拡張し、貯留した液体がいったりきたりしてしており腸閉塞を疑う所見が見られました。
また小腸内に音響陰影を伴う表面高エコーの所見が見られ、小腸内異物を疑いました。

静脈内点滴を実施しましたが、腹部エコー所見に変化が見られなかったため、緊急手術を実施しました。

手術直前にCT検査を実施しました。


消化管内に四角の形状のものを確認できました(矢印)

手術所見
↓クリックすると写真が大きくなりますが、血がだめな方はクリックしないでください!!


小腸内に異物閉塞が見られました(矢印)。
↓クリックすると写真が大きくなりますが、血がだめな方はクリックしないでください!!

取り出した異物です。↓

異物はジョイントマットの一部でした。素材はエチレン ビニールアセタート コポリマーというものでエチレンと酢酸ビニル共重合体させた合成樹脂で、一般的にEVA樹脂(エヴァ樹脂)と呼ばれてるものです。

気をつけましょう!!