どんぐりの腸閉塞

症例報告(高橋雅弘)

高橋ペットクリニック外科ケースより

2015年の診療が本日より開始しました。
ブログも去年以上には頑張って行きたいと思っています!

またいろいろな病気を紹介したいと思っています。

ですが...2015年の最初の内容は、どんぐり誤飲からの腸閉塞症例を紹介します。
昨年末に遭遇した症例です。

雑種犬 2歳齢 一ヶ月前より間欠的嘔吐。
本日より何回も吐いているとのことで来院。

超音波検査において



小腸内において音響陰影を伴う表面がかなりスムースな球形を示す高エコー所見が見られ、小腸内異物と診断しました。静脈内点滴後CT検査および外科手術を実施しました。

CT検査において



小腸領域において閉塞した球形の異物が確認できます。(矢印)


条件を変えるとはっきり球形の異物が確認できました。

手術所見
↓写真をクリックすると大きくなりますが、血がダメな方はクリックしないでください!!

小腸の一部で閉塞していました(矢印)。



腸管切開を実施し、異物を取り出したところです。



腸閉塞を起こしていた異物はどんぐりでした。

飼い主に聞いてみたところ、1ヵ月前に食べたものと判明しました。

たまに吐いてるけど、食欲あるからと様子を見るよりも動物病院で診察を受けてみましょう!!
胃内の異物であれば、開腹手術を行わずに内視鏡下で処置することも可能です。

お気を付けください!!