短頭種気道症候群の予防的治療

症例報告(高橋雅弘)

高橋ペットクリニック 外科ケースより

ブルドッグ、パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなどが代表的である短頭種には呼吸器系の問題を抱えていることが多くみられます。

鼻が狭かったり、軟口蓋が長かったりすることで呼吸障害が起きます。
若いときはなんとかブヒブヒ、ガーガー言いながら元気に暮らせていても、この状態で数年経過してしまうと喉頭(喉)がぐちゃぐちゃに変形(喉頭虚脱など)してしまい、呼吸状態の悪化につながります!!

これが短頭種の麻酔は危ないと言われる由縁です。

従って、外鼻孔が狭い子や軟口蓋が長い子は若いうちにそこを矯正しておくことを薦めています。


↑鼻の穴(外鼻孔)が狭い子


↑外鼻孔拡大手術後 鼻の穴が広がっています!!

軟口蓋過長の症例


矢印が軟口蓋
点線の部分を超音波メスで切除します!!


切除後の所見
軟口蓋が喉頭にかぶらないように短くしています!!

このように呼吸をする上で閉塞を引き押している部分を早期に解除してあげることで将来的な呼吸困難を起こらないように予防することが大事だと言われています!