Case10:ジャーキーによる食道内異物閉塞

症例報告(高橋雅弘)

高橋ペットクリニック内視鏡ケースより

ヨークシャテリア 2歳齢 体重1.5kg

5日前よりジャーキーを食べてから食欲低下など調子が悪いとのこと。

この主訴からやはり食道内にジャーキーが詰まっていないか?の確認を実施します。

胸部レントゲン写真撮影からの食道造影検査を実施。
緑矢印で示したものが造影剤で食道内にジャーキーが詰まっていることが確認されました。



内視鏡下食道内異物除去を実施します。
食道内にジャーキーが確認されました。



鰐口型把持鉗子をもちいてジャーキーを除去しようと試みましたが、グズグズでちぎれてしまいます。
そこでジャーキーを鉗子にて破砕して一部除去残りを胃内におしこみ終了としました。



除去後の食道はかなり重度の損傷が見られます。


食道内異物の合併症は恐ろしいものが多いです。食道穿孔によって死亡することもあります。処置後に食道狭窄を起こし、その後も長期にわたって治療を継続せねばならないこともあります。

低体重、異物の閉塞期間そして異物が骨などの硬いものであった場合に合併症は引き起こしやすいと言われています!!

ジャーキー食べて亡くなっちゃいました。。。これはあってはならないことです。気をつけましょう!!